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 評価:★!!   クゥとオッサンに涙度:100%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


 学校からの帰宅途中、河原でつまづいた石を掘り起こした康一少年は、石の中から河童のミイラを発見。自宅に帰って、水に浸すとみるみるとうちに生命を取り戻す。泣き声が「クゥ~」だったことから、康一は河童にクゥとゆー名前を付ける。


 『感想』


 まさか、この歳でアニメ作品でこんなに泣かされると思ってみませんでした。開始5分もたたない内に涙してました。クゥが康一と出会う前、ある哀しいエピソードが描かれているのですがそこで涙しました゚・(つД`)・゚身勝手な人間の振るまい、本当に許せない。


 そして、現代に蘇った「クゥ」(本当の名前は忘れてしまったらしい)。最初は、人間を少し恐れながらも上原家の人々と触れ合う中で、人間のいい面をいっぱい見てゆくつれて、クゥが本当に愛おしく描かれてます。しかも、すっごい礼儀正しくて、律儀。


 上原家の家族構成は、父ちゃん、母ちゃん、康一、妹の瞳。この家族の描き方も絶妙で、康一同様に少年の心を持った父親と、は虫類系?生き物苦手な母親と、子憎たらしくて、ちょっとイジワルな妹、学校ではそれなりの人付きいをしていた康一もクゥとの出会いによって、色々と環境が変化してゆく様。


 中盤までは、クゥと上原家の人々の交流を丁寧に描きながら、康一少年がなんとかクゥを仲間に会わせてあげようとひとり旅を計画。上原家の中で、唯一「クゥ」を目の敵にしてしまう、妹の瞳の描き方がすっごい見ていて頷けてしまう。最初に顔に水をかけられた(わざとじゃない)ことから端を発し、マイマイのことや、相撲で投げ飛ばされ、お気に入りのイスまで奪われ、瞳の一方的な「敵視」が微笑ましい。


 そんなクゥと上原家の人々との触れないの中で、上原家に飼われている犬のオッサン(康一曰く、おっさんみたいな顔だからオッサンとゆー名前にw)が、クゥの良き導き役として描かれているワケですが、クゥとオッサンは、人間には分からないテレパシー?で会話が可能。


 クゥの仲間を捜しに東北の遠野まで行くことになるのですが、クゥが本来住んでいた時代から100年以上も経っているワケで…(遠野、座敷童子と言えば…やはり「うしおととら」!にも、河童出てきたなぁ~)それでも活き活きと川を泳ぐクゥの姿は、本当に嬉しそうで、観ているこっちまで心晴れ晴れしちゃいます。


 康一のクラスには、菊地とゆー女の子がいて、この子がいじめられている。康一は、少し気になりながらも照れとか色々あって、この子に対してうまく接することが出来ない。このアニメの中で、子供の発言は、けっこー酷いこと言ってますが、確かにあまり考えて発言しないだけに子供って、時には大人以上に残酷なこと言いますよね。


 人の口の戸は立てられないじゃありませんが、ひょんなことからクゥの存在が世間にバレはじめる。上原家の周りには野次馬やらマスコミやらが。あの写真週刊誌のふたりがホント許せない。なんとかクゥを守って来たつもりだった上原家だが、遂にはクゥをテレビに出さなくてはいけなくなっちゃうのですが。


 ここでも康一の描き方がリアルなんですよ。どんなにクゥを思っていても、やはり小学生。自分がテレビに出られると分かって、興奮してしまう。そして、ここでオッサンのある過去が語られるのですが、ココがたましょくにとって超号泣のはじまり゚・(つД`)・゚


 テレビ局、クゥに関する重大なエピソードが描かれ、人々の好奇心に晒されたクゥは、オッサンの背に乗って、都会を走り出すのですが…さっきのオッサンのエピソードからここまでずーーと泣いてます。音楽もちょっと危機感を感じるモノが流れ、なんとかクゥを守ろうとするオッサンと、河童と犬を好奇の目で観る人間たち。そして…゚・(つД`)・゚


 父親の形見?を握ったクゥが「まるで人間の巣だ」と、自分の棲むところを失った悲しみを呟くシーン。そんな哀しい思いが天に通じ、ある奇跡によって、クゥは正気を取り戻す。雨に濡れながら、上原家の人々と一緒に自分を守ってくれた存在の大きさを実感するシーンでもずーと泣きっぱなし。


 終盤は、クゥが上原家からの旅立ちを決意するのですが、康一にとっても淡い恋心が終わってしまうことに。今まで頑なに心を閉ざしていた菊地が堪えきれず泣くシーンでまたもやたましょくも一緒に号泣゚・(つД`)・゚康一の図らないで、クゥと菊地が対面するところでのクゥのセリフが泣けて泣けて泣けて(ホント、泣いてばっかりです)


 で、プログラムを買って驚いたのですが、このクゥの声をやっているのがベテラン声優なのかと思ったら、本当に子供の声優を起用しているΣ(゜口゜!!)すげー、人間のアフレコだって難しいだろーに、こんな少年が見事に河童の子供の声をしっかり演じることが出来るなんて。父ちゃん役の田中直樹(ココリコ)や母ちゃん役の西田尚美も見事に役にハマってますが、クゥの声優の子には何か賞でもあげたいぐらいです!(クゥの父ちゃんが、まさかあのヒゲの飲んだくれだとはスタッフロール見るまで気付かなかった)


 単に少年と河童の触れあいだけじゃなくて、色々なメッセージが込められていますが、鼻につかず、それでいて強く訴えるモノを感じることが出来ると思います。押しつけがましくない感動と、思わず笑ってしまうよーな演出が見事に相まってます。そして、人間の傲慢を改めて思い知らされる。実は、たましょく、試写会で一度見ているので2回目ですが、1回目よりも2回目の方が泣けます。泣けて、泣けて、フライング泣き何回したやら゚・(つД`)・゚


 クゥの名言集はいっぱいうあるのですが、笑えるモノだと「オレのせいで友佳里が老けるぅ~」は、爆笑(≧▽≦)(ブヒャヒャ! です。そして、やはり泣けるのは「オレを救ってくれたのがオメェたちで良かった♪」゚・(つД`)・゚そして、オッサンのセリフにも゚・(つД`)・゚あの旅立つ前の写真のオッサンの顔見ているだけで(今、書きながら、また思い出し泣き゚・(つД`)・゚)


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入場特典は「きゅうりのクゥ~ちゃんではなく、キュ~ちゃん(マジです!)
前売り特典は、微妙に可愛くないクゥの顔(だけ)ストラップw

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 評価:◎


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


 昭和33年、広島に原爆が投下されてから13年後。復興に活気の中で、家族を原爆で失った皆実は自分が幸せを掴むことに戸惑いを隠せない日々を過ごす。(夕凪の街)


 平成19年の夏、定年を迎えた父親の行動が日増しに怪しくなることに一抹の不安を抱く七波。ある夜、父親を尾行することを決意する。父親は夜行バスで広島へと向かおうとしていた。(桜の国)


 『感想』


 「夕凪の街」
 直向きに生活をしながらも、父親や妹を失った悲しみを背負う女性・皆実。疎開で難を逃れた弟、生き延びてくれた母親と共に暮らす中で、自分の命は、誰かによって「死んでもいい」と思われていたんだと、肉親を失った悲しみ以上に助かってしまったことに対する「負い目」を感じる皆実を見ていると、それだけで原爆とゆーのは、直接・間接問わず人々に暗い影を落としたんだと考えさせられます。


 「落ちたんじゃない、落とされた」とゆー言葉が皆実の口から発せられ、誰かの意志(殺意)によって、広島に原爆は落とされ、その影響は見た目、元気な人であっても何年か経ち、その体を蝕んでゆく残酷さ、幸せを夢見ながら、その幸せを掴むことに躊躇してしまう。


 極端な演出をせず、広島に住む人々の生活を丁寧描き、そこで活きてゆくことと「原爆」とゆー事実に対する様々な反応。あまりにも現実離れした脅威に口にすら出来ないとゆー実状。本編の中で皆実が唄ういくつかの歌は、優しくもあり、心と体に傷を負った者の小さな悲鳴にも受け取れます。


 思いを寄せる男性に心情を吐露し、心の荷を下ろした皆実に「「生きとってくれて、ありがとう」と言葉がかけられ、その言葉こそが皆実にとって一番の救いの言葉だったんじゃないでしょうか。幸せを掴むことより、自分は「生きていていい」と思えたことが彼女にとっての安らぎではと。


「桜の国」
 時代は、移り変わって現在。父親のある行動をきっかけに、自分の家族が「原爆」によっていかに翻弄されたのか知ることになる七波。始まり方は、ちょっと唐突な部分はあるよーに感じます。駅前で出くわす幼馴染みの東子との流れも、フツーに考えるとちぐはぐに思える。


 七波とゆー女性は、現代っ子とゆーか、家族のことは心配しながらも何処かサバサバしていて、行動も直感型?父親を後を追って広島に幼馴染みとゆく(自分は、お金持ってないのに)行動も、彼女自身が思い立ってとゆーよーな感じではないので、自分の家族と「原爆」との繋がりを一歩一歩確認するよな流れは、あくまで彼女と「原爆」との繋がりは、この旅?によって始まっているよーに思える。


 母親や祖母の死を心の奥にしまい、その頃住んでいた町のことを忘れようと心掛けてきた七波にとって、東子とゆー存在はその頃を思い出してしまう存在であると同時に、もうひとつの繋がりがあり、やはりそこには「原爆」とゆー事実を浮き彫りにして、「遠い日に出来事」ではないんだと。どんなに時が経っても、どんなに些細ではあって、やはりそれは「原爆」とゆー事実がもたらした結果であり、今もその事実を抱えて生きてる人々にとっては、忘れることの出来ないことなんだと。


 「桜の国」の中で、「夕凪の街」の後日談が描かれることで皆実が亡くなったあとに、母親と弟(旭)が、辿った軌跡を見るにつれ、旭も辛い現実の中で、それでも自分の思いを貫く様や、凪生(七波の弟)の背負ったモノに対する、七波なりの気遣いは温かさを感じます。


 主演ふたりに関しては、やはり麻生久美子さん(皆実)の方が一枚上手とゆーか、感情の表現も見事です。なっちゃん(七波)は、物語の中でちょっと突飛な印象を受ける部分もあるので、自分の家族と原爆との繋がりの中で、色々気付いてゆくワケですが、ふと自分の父親(旭)の思い出を振り返るシーンは、もう一工夫欲しかったかな。


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プログラムと一緒に写っているのが入場特典のクリアファイル


前売り特典は、扇子

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 評価:☆      ジェダイVSシス度:75%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


『あらすじ』


 「あの人」の復活を確信したハリーの元に突如として、アズガバンの看守が襲来。身を守るために日常生活で魔法を使ってしまったハリーは、魔法省の裁判にかけられることに。ダンブルドアの擁護によって無罪放免となるも、魔法省はホグワーツに対する監視を強化。


 ホグワーツでの生活が始まると、魔法省が新たな教師としてアンブリッジを赴任させる。次々と校則が厳しくなる中、ハリーは来るべく「あの人」との戦いに備え、同級生たちに攻撃魔法の訓練をする。そして、ハリーは訓練の中である女生徒と恋に落ちる。


『感想』


 毎回、観終わった後、「次回はレンタルでいいや」と思っているのに、公開されるとついつい観に行ってしまう、ハリポタwえーと、前作って「囚人」?「炎」?どっちだっけなぁ~。なんか、学校の対抗戦みたいなのでしたよね~(グリフォンが出てきたのは、どっちだっけ?)


 毎回、新しい先生が赴任する度に問題起きてるね、この学校w今回のピンクのおばさん、かなりムカつきますね~。序盤は、そんな感じでピンクのチクチク感を観賞しながら、ハリーたちは、学校の中に都合の良い部屋を発見して、猛特訓。あの粉々になる魔法、最強っぽいんですケドw


 シリウス役のゲーリー・オールドマンも昔の比べると随分と角が取れた感じしますが、個人的には、悪役を貫いて欲しいですが、今回はかなり頼れる存在として活躍。序盤なかなか出てこない、森のクマゴローは、中盤になって強力?な助っ人を連れて登場。


 先生の入れ替えも激しいですが、生徒の顔ぶれも「あんた、誰よ?」と頭の中でごちゃごちゃ。今回登場した、金髪の無口ちゃんとか巨大な双子とか、前から居た?(居たとしても、覚えてない)あの双子、何故かあんなに派手な見せ場があって驚きましたw(つか、ピンク驚いてないで、魔法で何とかしろよw)


 で、ハリーのキスシーン。かなりロマンチックな演出ですが、キス自体はもっと爽やかでも良かったのじゃ?それにしても、あの「黒髪」の子も中盤ぐらいまでは「ダンブルドア(ハリー・ポッター)団」の中核のひとりだったのに、あの発覚以後、パタリと映らなくなってしまって。ハリーとしても、恋より戦いを選んだってこと?


 見所は、けっこーあるのですが個人的に「おぉ!」と思ったのが、序盤のロンドンを魔法の箒で疾走、スネイプ先生の意外な過去(なんで、ハリーに対してあんな態度なのか判明!w)あと、ハーマイオニーのピンチに対して、腰抜けロンが勇敢に立ち向かうシーン、良かった(このふたりも進展しそーでしない)あと、ドラコの出番がどんどん少なくなってますw


 敵の軍団もいっきに幹部クラスが集合w確かに2作目で出てきたドラコの父親が…あと、オセロの中嶋に似ている魔法使い、コイツが思った以上に厄介とゆーか、今回のお話で大きな役割を。そして、マスター・ヨーダとダーク・シディアスの戦いを思い起こさせる、校長VS帝王の戦いは、今回のメインです♪(それにしても、ピンクの末路は呆気ない←てっきりあっち側のヤツかと思っていたのにw)


 今までの作品の中では、一番「見応え」あると思います。ただ、シリーズとしての整合性があっているのかどーか、イマイチ分からないwハリポタって、次の次で最終作?この調子で勢いを持続させたまま続けて欲しいです♪


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前売り特典:ネームプレート?
(ま、使わないですw)


 

2007.07.18 ゆれる

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 評価:☆      絆と葛藤度:80%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


 母親の葬儀にも顔を出さなかった猛は、1周忌に実家を訪れる。父親との小競り合いを収めてくれた兄の稔と思い出話に花を咲かせる。稔が店長を務めるガソリンスタンドのアルバイト・智恵子は、ふたりにとって幼馴染み。遠い日の思い出を振り返りに3人は、渓谷へを訪れることに。


 奇妙な三角関係に居づらさを感じた猛は、ふたりから離れ、渓谷の上に架かる釣り橋を渡る。猛るに憧れる智恵子、智恵子を思う稔、田舎に縛られたくない猛、3人の思いが別々の方向に向かう中、猛の後を追いかけてきた智恵子と稔は、吊り橋の中央でもみ合い、智恵子は川へと消えていった。


『感想』


 昨年、かなり話題になりながらついつい見逃してしまった「ゆれる」をやっと観賞。一見すると仲の良い「兄弟」。たったひとつの「存在」を除けば、これほど仲の良い兄弟は珍しいと思える。序盤の母親の形見分けシーンなんて、オダギリジョーと香川照之の演技も素晴らしく、実際に兄弟間であーゆー会話ってあるなぁ~と。


 若さ故に女性の体を貪ってしまう猛、奥手で思いを伝えることの出来ない稔、稔の好意に気付きながらも東京で働く猛に惹かれる智恵子。渓谷に行く前の晩、猛は、上京する前から智恵子と恋愛感情的なモノがあったのか…。それとも久々にあった幼馴染みを見て…。


 序盤の稔の何気ないセリフが、中盤である伏線として活かされ、それを知った猛は兄は全てを見透かしていたんだと悟るシーンとかやりきれない感じがあって好きです。また、ふだんは温厚な稔が突如として、激昂するシーンなんかは香川照之の見事な演技力でかなりリアルに感じます。


 猛は、兄を思い親戚の弁護士に裁判の弁護を依頼。この弁護士とゆーのが稔と猛の父親の兄。ここにも、もうひとつの兄弟とゆー形が。本編の中で、父親と叔父が言い争うシーンなんかは、ベテラン俳優ならではの見せ場じゃないでしょーか。


 裁判の争点は、稔が智恵子を突き落としたか、稔の存在を恐れた智恵子が後ずさった拍子に吊り橋から落ちたのか。ここでひとつ気になったのは、先に吊り橋を渡った猛の視線で吊り橋の様子を描いてしまっている点。猛は、智恵子の呼びかけにも振り向いているし、稔が智恵子を追ってきたことも知っていた。


 あと、裁判の中で気になった点が。えぇ、検察側のキム兄。見えない、見えない。検察とゆーよりは、ちょっと質の悪そうなヲヤジです。いや、もちろん、ドラマや映画で「検察側」が嫌味な存在として描かれることは多々ありますが、そーゆーのとは違う。明らかにミスキャスト。


 裁判シーンよりも、面会シーンの方が真の意味で兄弟が向かい合って、こっちの方がメインなんだと思う。心情を吐露する稔。東京で華やかな仕事をする弟と田舎で地味に家業を継ぐ兄の「差」を語るシーン、なにか猛の心の底を見透かしているような。


 クライマックスで、猛自身も証人として裁判に出廷。兄・稔を思いながらも、いや、思う故に口に出した証言。兄は自分とゆー存在を思っていたのか、見透かしていたのか。あと、あのガソリンスタンドの兄ちゃんが思った以上にいい味出してる。義理堅さとゆーか、彼の存在がなければ猛の心の「ゆれ」は、収まらなかったかも。


 形見分けでもらった8ミリに映し出された思い出を眺めた猛が、自分自身に錯覚を見せ続けていたことが分かり「真実」を目にしていたことに気付くシーン、映画館で観ていたら泣いてただろーな。通りを挟んだ向こう側にいる兄を呼びかけるシーンは、やはり橋の上から猛を呼びかけた智恵子のシーンとダブらせる演出か。川の音と車のエンジン音、稔の最後の表情は、邂逅だったのか決別だったのか。

2007.07.14 西遊記

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 評価:凹    猿芝居度:85%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


 天竺へと旅を続ける三蔵法師一行。砂漠のど真ん中で食料と水が底をつき、悟空の我慢も限界を迎える。そんな中、一行は砂漠の中である街にたどり着く。玲美とゆーお姫様と一悶着を起こした悟空だが、なんとか王宮に招かれることに。


 玲美が語るには、街は「絶対妖怪」と呼ばれる、金角大王、銀角大王によって支配され、王様も王妃も「亀」に姿を変えられてしまった。街を救って欲しいと申し出る玲美に対して悟空は、断ろうとするが三蔵法師の人の良さで了承。一行は、立ち上がる。


 『感想』


 連ドラでやっていた時もそんなに際立って「面白い部分」はなかったのですが…なのに、何故か映画化。別に内容が気になったから観に行ったワケではありません(キッパリ!)単に深っちゃんが出てるから、それだけです!(更にキッパリ!)


 映画じゃなくとも、90分ぐらいのスペシャルでいいんじゃないの?的内容。何も期待してないとは言え、ここまで「軽い」と落胆せずにはいられません。ちびっ子向けのコメディパートですら、笑えません(ニセ三蔵法師一行とかも)


 映画とゆーことで、海外ロケ、VFXは駆使されてますが別にそれが見所ではないですし。お話も天竺うんぬんではなく、立ち寄った街に質の悪い妖怪いるから倒そうぜッ!的で、引き込まれる要素はない。


 出演されている役者さんに関しては、各々のキャラに徹していたんじゃないでしょーか。ただ、「絶対妖怪」なんて呼ばれている金角、銀角のどの辺がが「絶対」だったのか、さっぱり分かりませんw銀角の倒され方もヘボし。金角は、見かけ倒し。で、最後のアレ。そーするしかないワケですが、そんな簡単に返事するかよ!(え?ここ、突っ込むところでしょ!?)


 見所ねぇ~んーんー、なんだろ。んーまー一応、アクション(殺陣)シーンは、そこそこ。あと、多部ちゃんは、小さいながら頑張ってたよ。深っちゃんも基本真面目キャラながら、時折見せる情けない顔がいい。猿がクライマックスで「スーパーサ●ヤ人」に。


 役者向きでもない脚本家が「犬神家」に引き続き、出演しているのも納得いかねぇ~。


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前売り特典・ストラップ&ステッカーセット
(4種類ありますが、三蔵法師(深っちゃん)で♪)

2007.07.07 アドレナリン

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 評価:凹     ジコチュー度:80%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


  孤高の殺し屋チェリオスは、最悪の気分で目覚める。リビングに用意されたDVDを見ると、中国系マフィアのヴェローナの姿。横たわる自分の後頭部に注射される中国製の合成毒。何もしなければ1時間後には死ぬと宣告されたチェリオス。彼は命をかけた延命行動へと走り出す。


 『感想』


 アイデアは、面白いと思います。人を殺すことを生業とする男が自分の死に対して、どーゆー風に向き合うのか。基本的、たましょくはこの手の「おバカ映画」が大好きです。理屈抜きで観られるし、迫力だって感じられるし。


 でも…この主人公に対しては微塵も共感出来ないですね。粗暴で下品で周囲の人間のことなんてほとんど考えてません。自分さえ助かれば、誰がどんな思いをしよーと関係ない。作品の面白さうんぬんよりもこの主人公のキャラが好きになれないので評価は「凹」です。


 具体的に何が許せないのかとゆーと、比較的序盤の方。自分に打たれた「毒」の進行を遅くするためにアドレナリンを分泌させるために危険な行為をやり続けるのですが、途中でタクシーに乗るのですが、このタクシーの運転手、主人公が途中でコンビニで暴れていても、律儀に待っているいい人なのに…そんな運転手に対して主人公があることを言うんです。もぉ、そこからダメでしたね。(何を言ったのかは、伏せておきます)


 主人公は、自分に毒を打ったマフィアに復讐すると同時になんとか解毒剤を得ようと翻弄。彼女と安泰とした日々を過ごすためにも殺し屋家業から足を洗おうともするのですが…ホント、野蛮極まりないヤツです。マフィアと争った勢いで、籠の鳥は撃ち殺すし(ここもたましょく的に減点ポイント)、しまいにゃ、チャイナタウンのド真ん中で…呆れたね。脚本にも演出にも。この手の作品ならちょっとぐらいは、エロいのも「アリ」ですが、度を超してます(あの女優さん、そこそこキレイなのになんであんな役を…)


 チェリオスは、仕事を請け負った組織からも敵のマフィアからも狙われるハメ(つか、むしろ自分からケンカ売りに行ってるのですが)になり、終盤、実はそのふたつの組織が手を組んでいることが判明するワケです。で、その両組織を目の前にしてやけに余裕しゃくしゃくなチェリオス。このクライマックスである伏線が活かされるのですが、唐突過ぎてしっくりこない。つか、フツー気付くだろ。


 登場人物にも愛着が沸かない上に、物語を通して訴えかけるモノもなく、爽快感より不快感を強く感じます。単に鉄砲撃って、暴れまくって、散々やらかして、最後はあんなですか。だったら、目覚めた時に全てを悟って、彼女に感謝と別れの電話して、そのまま静かに運命を受け入れろよと。(あ、一応、エンドロールのあとに…)

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 評価:★        名作は名作度:90%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


 両親の離婚をきっかけに、母親の田舎へと転校することになった斎藤一夫。幼い頃、暮らしていた時のことは、ほとんど覚えてないまま何処か懐かしい街並みを眺める。学校で担任に紹介されると、幼い頃、仲の良かった斎藤一美が一夫の「秘密」を暴露。


 一美のことを忘れようとしていた一夫だったが、すっかりペースにのせられ、一美の実家のそば屋にまで連れてゆかれることに。そば打ちようのおいしいわき水の場所「さびしらの水場」。ふたりは、そこで水を飲もうとして誤って水場に。もつれ合いながらもなんとか助かったふたりだが…なんと、なんの力か心と体が入れ替わってしまった。


 『感想』


 オリジナルの「転校生」は、未見なのですが、有名なお話ですよね。神社の境内の石段で転げ落ちたふたりが入れ替わってしまうお話。今回のこの作品では、石段ではなく、何やら意味深な水場に落ちることで入れ替わってしまう。


 まず、このヒロインの斎藤一美役・連佛(れんぶつ)美沙子。純和風な顔立ちに、ちょっと気の強さを感じさせるよーな目、めちゃくちゃ着物が似合う!序盤は、心が一夫になってしまった一美のドタバタ劇でとにかく笑わせてくれます。勇敢にも下着姿にもなりますが、まったくやらしさの無い、ユーモアたっぷりに描かれてます。


 一方、心が一美になった一夫も見た目も相まって、見事な「オカマちゃん」に。かと言って、キモいとゆー感じではないところがこの一夫役の森田直幸の持ち味なんでしょーね。で、一夫には、以前住んでいたところに「アケミ」とゆー彼女がいて、一美にも学級委員長の山本弘とゆー彼氏が(序盤、一美がこの山本弘の何処に惹かれたのか疑問に感じてましたが…)


 単に昔の幼馴染みの心と体が入れ替わっただけの話とゆーだけではなく、実は切ない男女4人の恋模様にまで発展するのですが、先ほど言った一美の彼氏の山本弘がキーマンになるんですよ。とっつきにくそうで融通が利かなさそうな見た目ですが、一美を思う気持ちは、誰にも負けない。何より、最初に「入れ替わり」に気付くのが彼なんですが、優しいんですよ。


 幼馴染みとは言え、何十年も交流のなかった両家は、ふたりの様子がおかしいことを互いの家の子供のせいにして、会わせないようにしちゃうのですが、会えなくなったふたりを繋ぐのが山本弘!一美へのラブレターで「君のためなら死ねる」なんてゆー某映画のタイトルみたいなキザなセリフを書きますが、このセリフも後に重要な意味をもってきます。


 序盤は笑いの連続なのですが、中盤以降の展開は泣かずにはいられませんでした。「またか」と思う反面、やはり物語の流れとしてそこに違和感がなければ受け入れられるもんで。一美の体を襲った病によって、一夫の心までも一美の体と一緒に死んでしまうかもしれないとゆー事態に。


 移動教室での温泉シーンで、一夫(体は一美)が「宝の山だ」だと言いながら、鼻血を流すシーンでゲラゲラ笑いながらも、そこからのふたりの急転直下ぶりに涙゚・(つД`)・゚ピアノが得意だった一夫は、一美の体でピアノを弾くのですが、その時唄う歌が「さよならの歌」(主題歌)すごく、この映画にマッチしていて、聴いているだけで泣けてくる。


 次第に体の弱ってゆく一美の体と一夫の心。そこに山本弘やアケミ、一美にいたずらをしよーとした病院のバカ息子(←この役をやっているのが…ヒ●シなのですが、この作品の中でやはり浮いているよーな気が)の協力もあって、一夫と一美は思いで作りの小さな旅?に。


 あの宿のシーン、思い出すだけで泣けてきます゚・(つД`)・゚本当に泣けます。通報される前に宿を去る時、旅の一座が無言で手を振る様にもグッときちゃいました。ふたりの旅は、入れ替わった原因となった「さびしらの水場」へ。ここでのふたりの会話が切なくも互いを思い遣るいい内容なんです。


 公開されたのが、6月だったので6月中に観ていたら間違いなく、上半期の上位作品になっていまいした。笑いと純愛に弱いたましょくにとっては、まさにツボでした。今すぐにでももう1度観賞したいと思うほどの作品。あと、大林監督の趣向なんでしょーか、カメラアングルが斜めのシーンが多いのが特徴的でした。あと、一美の姪っ子の女の子、なかなかの役者ですw

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 評価:△        続編必要性度:25%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


 いくたの困難?を乗り越えて、やっとハロルド王と王妃に仲を認めてもらったシュレックとフィオナ姫。ふたりがなんとなく幸せに暮らす中、ハロルド王は死の淵にあった。ハロルド王は、次期国王にシュレックかフィオナをと考えているが、お堅いことが嫌いなシュレックは、王様が言ったもうひとりの王位継承を探しに行くことに。


 シュレックたちが、アーサーを探しに行く旅に出た直後、遠い遠い国で爪弾きにされていたチャーミング王子は、おとぎ話の悪役たちが集う場末の酒屋を訪れ、彼らをなんとか丸め込み、再び自分が次期国王になろうと反旗を翻す。はたして、遠い遠い国の運命はいかに?


 『感想』


 「1」は、DVDで、「2」はこの間テレビで、そして、何故か「3」だけ劇場で観てみることに。序盤、往年のドリフのコントのよーな笑いのは、反応してしまったのですが、「2」をテレビで見た時も思ったのですが…お話として作る必要性をあまり感じません。


 そもそもシュレックってーのは、主人公タイプのキャラじゃないよーな気がします。いや、見た目の問題ではなく、何かキャラクターとしての「魅力」をイマイチ感じないんですよ。そんなイマイチ魅力を感じないキャラが主人公に据えられているので、取り巻き(ドンキーや猫)がいかに面白くても、結果として「ん~」とゆー感じに。


 今回もシュレック自身は、フィオナの妊娠を聞かされ、船の上で赤ん坊の悪夢に魘されるよーな場面もあったりして、王様にも父親にもなりたくない!とゆー子供向け映画として「それえいいのか?」と問いたくなるよーな。一方、ドンキーなんてドラゴンとの間に子供が5匹も出来て、子煩悩ぶりを発揮!長ぐつを履いた猫もどこまでも紳士的で「2」で殺し屋として登場したのがウソのようw


 チャーミング王子は、国を乗っ取ろうとおとぎの国の悪者たちを担ぎ出すワケですが、ここんところの「悪者も好きで悪者をやってるワケじゃない」とゆー心情は好きでした。それにしても、ロード・オブ・ザ・リングとかで、いい役だった「エント(木の妖精)」が、悪者なのは納得いかない(あのパラシュート落下が妙にカッコイイw)


 CMで気になっていたドンキーの可愛くない「スマイル」の意味が本編見て分かったのは、嬉しかった(そーゆーことだったのね~)あと、爪でうまーくガラスに穴を開けられないシーンとかも。個人的に、クッキーマンの走馬燈(現実逃避)が一番ツボでした(いや、ホントに猫かクッキーマンで映画作った方がいいって)


 クライマックも小さくまとまった印象ですが、おとぎの国の悪者たちを前にアーサーが「自分の道に立ちはだかる最大の障害は、自分自身だ」みたいなセリフだけは、分かり易いメッセージでした。でも、このアーサーも自分が王位継承者だと分かった瞬間に大口叩いてましたからね~。


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前売り特典は、ルービック・キューブキーホルダー
(ま、多分やらないですw)


 

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 評価:☆        結局は金度:92%


 評価表(★:絶賛! ☆:面白い! ◎:良かった♪ ○:普通 △:ややつまらない 凹:ヘコむ ×:観ちゃいけない)


 『あらすじ』


 FBIのコンピュータにハッキングをしかけてきた謎の犯罪組織。ハッカーのひとりを本部まで護送するはめになったジョン・マクレーン。愛娘から死んだ者扱いされながらも、護送任務のためにハッカーの家へ。


 そこで何者かに襲撃され、マクレーンは、ハッカーのマット・ファレルを連れて、なんとか彼をFBI本部まで護送しようとする。その頃、犯罪組織はデジタル化されたアメリカ社会を恐怖に突き落とす計画「投げ売り」の1段階目を実行する。またもやジョン・マクレーンはトラブルに巻き込まれることに。


 『感想』


 前作「3」から、12年ですか…。いやぁ、髪は薄くなってもブルース・ウィリスは老けないですね。60になってもフツーにジョン・マクレーンをやってくれそーな気概すら感じますwいつの間にやら、あの奥さんとは、別れてしまったよーですが、今回は娘がお話に絡んできます。


 サイバー・テロって言われても、実際にどーゆーのがサイバー・テロなのかいまいち分からんのですが、コンピュータを乗っ取る的なことなんでしょー(ホント、いまいち分かってない)前作では、傭兵部隊が敵でしたが、今回はインテリのプログラマーがマクレーンに対して、頭脳とデジタルで苦しめる構図。


 過去3作もかなり見応えのある作品でしたが、今回も規模、アクション、爆発とやりたい放題です。犯人たちの犯行声明?でアメリカの歴代大統領の演説を編集したビデオを流すあたり、日本の新聞の切り抜きで犯行声明文を作る手法に似ている。自分たちの足がつくことはなく、それでいて、見る者に大きなショックを与える。


 CMで見たカーアクションもさるこながら、今回はヘリコプターや末は戦闘機までもがジョン・マクレーンを狙い撃ち!ヘリコプターって、なんに小回りが利く上に、ビルの谷間でも飛べてしまうんですね。そんな機動性の高いヘリコプターを車で撃ち落とすジョン・マクレーンの産まれ持っての戦闘センスが非常に素晴らしい♪


 あと、今回は敵に格闘技を超越した女幹部がいるのですが…ジョン・マクレーン手加減しませんwこの女もまるで「ターミネーター」ばりにタフ(車に跳ねられたぐらいじゃビクともしない)なんですが、マクレーンにとっちゃ、敵か味方とゆー認識しかないので、女性に対して手加減なんかしてられません(命狙われてるし)


 あの発電所の大爆発は凄いッ!前回の船の爆発以上!迫り来るガス爆発の迫力が半端ない!で、今回の敵の目的は…怨恨なのかと思いきや、やっぱ金なのね。前回もそーでしたが、自由を勝ち取るためとか、誇りかけた戦いと言いながらも、やはり金でした。


 いつも思うのですが、ジョン・マクレーン自身かなり、タフですが、マクレーンが乗る車って、なんであんなにいつまでも走っていられるんだろw今回なんて、終盤、乗っているトラックが戦闘機に蜂の巣にされているのに、まだまだ走る。戦闘機のミサイルロックシステムだってかなり精度の高いモノだろーに…


 で、今回のマクレーンの相棒は、青二才なハッカーくんなのですが、アナログ人間なジョン・マクレーンをうまーくサポートしていました。最初はお荷物なのかと思っていましたが、ある意味でクライマックスあたりでは、彼の活躍なくして、物語は成立しない。


 見せるべきところは、マクレーンのアクションシーンなんでしょーが、ややFBIが物語から置いてけぼりされている印象。マクレーンとボウマンの間にももう少し信頼関係を感じさせられるシーンがあっても良かったかと。ま、でも概ね「ダイ・ハード」としては大満足です♪是非「5」もお願いしたい。


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前売り特典のIDカードパスケース
(ほぼ使い道ないと言ってもいい…)